狭い口から軟体部を出し、殻全体を包み込んで行動するようになるので、殻がすべすべと輝くようになるのである。
タカラガイの多くは熱帯や亜熱帯のサンゴ礁の海に生息し、日本では南にいくほど多くの種を見ることができる。
相模湾では、これまでに四〇種ほど記録されているが、そのなかには幼貝しか見つからない種もある。
ふ化直後のタカラガイはベリジャーというプランクトンの時期をへて幼貝になる。
南の海でふ化したベリジャーは、黒潮に乗って温帯域まで流され、相模湾などで幼貝として発見されると考えられている。
死滅回遊魚がやがて死を迎えるように、これらの貝も大人になることなく死を迎える。
このような貝類に関する研究は、死滅回遊魚に関する研究に比べてまだまだ遅れているが、貝は死して殻を残す。残された殻に記録された情報は莫大だ。